点と線と層

イギリスの老舗雑誌、その名も『Record Collector』の2017年4月号に7ページに渡るブリストル特集が掲載されています(画像はコチラに)。そこに、最近移転したばかりのショップ(&レーベル)Idle HandsのChris Farrellによるトップ5も掲載されていて、そこに私めがリリースしたSmith & Mighty「Brain Scan」も選ばれました。今では45ポンドの価値があるようですね。
これにはストーリーがあって……
きっかけは、僕が半ば趣味で作っていた、ブリストルのミュージシャンの相関図( Family Orbit)。元は1997年に雑誌『Afterhours』でのブリストル特集向けに作ったもので、それを彼の地の映画館で上映するブリストル・サウンドの歴史を綴ったドキュメント映画『Capture: A Visual History Of Bristol Music』での展示にも使わせてほしいということで、大幅アップデートして提供(1999年10月)。そのお礼ということで映画のVHSコピーを頂き、そこに収録されていたのが、「Brain Scan」だったワケ。
どうです、カッコいいでしょう? 1985年という時代を考えてもかなり先を行ったサウンドだと思います。Smith & Mightyの正式デビューとなるシングル「Anyone」の3年も前に、こんな音を生み出していたんです(Mark Stewartに提供した『Stranger』は87年)。でも、裏を返せば、彼らが自分たちの納得のいくサウンドを生み出すまでに、ここから3年がかかったということでもあるわけです。
とにかく、それからずっとこの曲のことは頭にあって、いつかリリースするのかなぁ?なんて待っていたんですが、2003年、ZEROの10周年記念にコレをリリースしたいと決意しRob Smithに相談。
ロブによると、コレは映像とのコラボということで実験的に作った曲だったから、マスターになるものがVHSテープしか残っていないとのこと……だったんですが、ロブがそこからリマスタリングを施して、晴れて7インチになったのでした。

ジャマイカ・プレスということで(?)独特の音響。しかしながら、ラベルは勝手に縮小して印刷されて、意味不明にトンボ(裁断用の印)入りの仕上がりに。今となっては笑い話ですけどね、なんじゃコレはと思いましたよ。
で、日本ではDSZでのノベルティとしてプレゼント&少数が販売され、ブリストルでも販売されました。それが話題となって、若い世代から「ダブステップのルーツ」なんて評されたりも。Peverelistも、機会があればブリストル・サウンドの原点のひとつとして紹介してくれてました。
こんな風にアノ街の歴史に関わることができて、それが何らかの影響を周りに与え貢献できたのなら、僕がやっていることも無駄ではないのだなと思ったものです。
そして、そんなことを書きながら、レイのアレを思い出しました。全ての点は線の様に繋がり、その糸が絡み合って層を生み、その積み重ねが歴史になるんだなと改めて実感しました。
どうです、カッコいいでしょう? 1985年という時代を考えてもかなり先を行ったサウンドだと思います。Smith & Mightyの正式デビューとなるシングル「Anyone」の3年も前に、こんな音を生み出していたんです(Mark Stewartに提供した『Stranger』は87年)。でも、裏を返せば、彼らが自分たちの納得のいくサウンドを生み出すまでに、ここから3年がかかったということでもあるわけです。
とにかく、それからずっとこの曲のことは頭にあって、いつかリリースするのかなぁ?なんて待っていたんですが、2003年、ZEROの10周年記念にコレをリリースしたいと決意しRob Smithに相談。
ロブによると、コレは映像とのコラボということで実験的に作った曲だったから、マスターになるものがVHSテープしか残っていないとのこと……だったんですが、ロブがそこからリマスタリングを施して、晴れて7インチになったのでした。

ジャマイカ・プレスということで(?)独特の音響。しかしながら、ラベルは勝手に縮小して印刷されて、意味不明にトンボ(裁断用の印)入りの仕上がりに。今となっては笑い話ですけどね、なんじゃコレはと思いましたよ。
で、日本ではDSZでのノベルティとしてプレゼント&少数が販売され、ブリストルでも販売されました。それが話題となって、若い世代から「ダブステップのルーツ」なんて評されたりも。Peverelistも、機会があればブリストル・サウンドの原点のひとつとして紹介してくれてました。
こんな風にアノ街の歴史に関わることができて、それが何らかの影響を周りに与え貢献できたのなら、僕がやっていることも無駄ではないのだなと思ったものです。
そして、そんなことを書きながら、レイのアレを思い出しました。全ての点は線の様に繋がり、その糸が絡み合って層を生み、その積み重ねが歴史になるんだなと改めて実感しました。
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1996年に刊行された『Straight Outa Bristol』(Phil Johnson著)は、当時の僕にとっては歴史の教科書のような本でした。インターネットがあまり普及していない時代に、あの町のことをきちんと理解していくのに最も役に立つ本でした。
でも数年後、レイ・マイティ(Smith & Mighty)をはじめ、本にも登場する何人かがその内容に怒っているという話を聞きました。...
2017.03.31 01:43