MELLOW BEATS, FRIENDS & LOVERS
![]() | MELLOW BEATS, FRIENDS & LOVERS (2009/06/10) オムニバスUyama Hiroto 商品詳細を見る |
こちらでも紹介していますが、WORLD SUPREME FUNKY FELLOWS 2102の「#1 DUB」が、橋本徹さん監修選曲のコンピレーション『MELLOW BEATS, FRIENDS & LOVERS』に収録されています。6月10日発売です。
1. Nujabes with Giovanca & Benny Sings / Kiss Of Life
2. no.9 / After It
3. chari chari / Aurora
4. CALM / Sitting on the Beach
5. INO hidefumi / Green Power
6. Akira Kosemura / Departure
7. DJ Mitsu the Beats / Right Here feat. Dwele
8. J.A.M / Jazzy Joint feat. Jose James
9. sora / revans
10. Takagi Masakatsu / Gelnia
11. Kuniyuki Takahashi / The Session feat. Henrik Schwarz, Yoshihiro Tsukahara
12. rei harakami / lust
13. World Supreme Funky Fellows 2102 / #1 Dub
14. Uyama Hiroto / Vision Eyes feat. Golden Boy
15. grooveman Spot / Maintain feat. O.C.
16. Nujabes / Child's Attraction(新曲)
「#1 DUB」収録の初リリース『2102/ep』から今年で10年なんですね。10年という時を超えて、こんな風にまた新しい光を与えられるというのは、とても素敵なことだと思います。
こちらは武田誠さん( アプレミディ・セレソン)のコメントどうです? 本当に素晴らしい問答無用の名曲、ジャジー・ヒップホップ?クラブ・ジャズ?クロスオーヴァー?ハウス?エレクトロニカの枠を越えて、信頼できるアーティストばかりに集まってもらうことができました。夏に向けて季節的にも心地よい、珠玉のメロウ・チューン(ただメロウなだけではない何か魔力のようなものを秘めていることこそ最も重要なポイントですが)が79分58秒にわたって連なる、まさに音楽の桃源郷。「さよならパーティー」でDJをやってくれたNujabes(このCDのラストに特別収録される新曲「Child's Attraction」を披露して人気爆発でしたね)も、「自分の曲は別としても、今まで橋本さんが手がけたコンピの中でも有数の良さじゃないですか?」と満足してくれています。きっとここに揃ったアーティストに共通する“ある種の真面目さ”が、決して妥協を許さない彼を納得させているのでしょう。
CDの帯キャップのコピーは次のようにしてみました──「朝の光のように瑞々しく、夕映えのように切ない、美しいメロディーと心地よいグルーヴ。大事なものと大事じゃないものが少しずつ見えてくる、胸を打つ音楽の奇跡」。豊かな感性と知性が織りなす夢のような世界への扉が、いよいよ6/10に開きますので、ぜひ楽しみにしていてください。またCDの発売に1週間先がけて、Nujabesとジョヴァンカ&ベニー・シングスの共演によるシャーデー「Kiss Of Life」の新録カヴァーが、iTunes Music Storeで6/3から先行配信されますので、何とか皆さんの力で部門チャートの1位に押し上げていただければ、と心より願っています!
フランス印象派のクラシック音楽、親密な語りのようなボサノヴァ、ビル・エヴァンス・トリオ、60?70年代のイタリア映画音楽……。橋本徹が監修プロデュースを手がける、“メロウ・ビーツ”というコンセプトでシリーズ化されたコンピの日本のトラック・メイカー編。この素晴らしいシリーズの中でも本作品は、特に先に挙げた音楽と重ね合わせられるような、芳香と気配、美的で詩的な表現に富んでいるものと思います。
夕暮れどきに漂う金木犀の甘い香りのように、懐かしい記憶へと誘われるNujabesとジョヴァンカ&ベニー・シングスの共演によるシャーデーの絶品新録カヴァー“KISS OF LIFE”を冒頭に(そしてラストには、新たなアプローチを繰り広げるNujabes待望のニュー・アルバムからの先行収録となる新曲“CHILD'S ATTRACTION”が!)、まどろむような光彩を描く室内楽を思わせる憂愁のピアノが印象的なno.9“AFTER IT”、ソフト・フォーカス越しにみる胸を優しく締めつける過去の光景のようなAkira Kosemura“DEPARTURE”、水滴が止めどなく弾けるような柔らかな音色が、透き通る珠玉のスウィートネスを奏でるsora“REVANS”、言葉を持たないシンガー・ソングライターのようなナイーヴな音像と温もりに包まれる、カラオケ・カルク録音からのTakagi Masakatsu“GELNIA”、幻影のような翳りを帯びた美しい余韻が胸を貫くrei harakami“LUST”といったメランコリックでフォーキーな佇まいのソフト・サウンディング・エレクトロニカ。
クラブ・クラシックとして名高い、漆黒の闇に広がるオーロラのきらめきのように清廉とした幻想的な透明感が広がるchari chari“AURORA”、アライジ・コスタ“CATAVENTO”のフレーズに鮮やかに彩られたブラジリアン・ブレイクにしてサマー・クラシックのCALM“SITTING ON THE BEACH”、ヘンリク・シュワルツ印の覚醒的なループと鼓舞するように躍動するピアノに引き込まれるKuniyuki Takahashi“THE SESSION (KUNIYUKI'S PIANO MIX)”などの知覚がどこまでも開けてゆく反復とビート。腰に来るベースにフェンダー・ローズの甘美で揺らめくメロディーが夢見心地へと誘うINO hidefumi“GREEN POWER”、エリック・サティ“ジムノペディ”をブリストル・タッチでドリーミーに再構築したWorld Supreme Funky Fellows 2102“#1 DUB”といった先鋭性を兼ね備えたダビー・ブレイクビーツ。
ドゥウェレをフィーチャーしたマイゼル・ブラザーズ的な70'sジャジー・ソウル・フィーリングあふれるDJ Mitsu the Beats“RIGHT HERE”、心の琴線に触れるセンティメンタルなサウダージと切ない哀愁が漂う、スペシフィックスのゴールデン・ボーイをフィーチャーしたUyama Hiroto“VISION EYES”、リリカルかつシャープなメロウ・ピアノ・ブレイクにO.C.のラップをフィーチャーしたgrooveman Spot“MAINTAIN”などの豊かなセンスが光り輝く至高のジャジー・ヒップホップ・チューン。そしてSoil & “Pimp” Sessionsのジャズ・ピアノ・トリオJ.A.Mとホセ・ジェイムスによる男らしく優雅でロマンティックなコラボ“JAZZY JOINT”。
何もないキャンヴァスに色を塗り重ね、様々な線を描き、ときには別の作品からの引用も施す。その研ぎ澄まされた想像力と音楽家としての力強い意志が、デスクトップ上で厳かに貫かれてゆく美しい作品集。Nujabes自身が、「自分の曲は別としても、今まで橋本さんが手がけたコンピの中でも有数の良さじゃないですか?」と語るように、ジャジー・ヒップホップ?クラブ・ジャズ?クロスオーヴァー?ハウス?エレクトロニカの枠を越えた、世界的にも評価の高い日本屈指の音楽家たちが集った“ドリーム・チーム”コンピの誕生。