AFRICA HITECH『93 Million Miles』ライナー書きました

現在発売中のAFRICA HITECHのアルバム『93 MILLION MILES』の日本盤ライナーノーツを書きました。.
……ということで、聴けば聴くほどに、色んな要素が(聴く側の)過去とも結びついて、脳内に新しい像を浮かび上がらせる。数回聴いただけでは気付かないような風景が隠れています。どうぞ、購入して何度も何度も聴いてみてください。『BLUE LINES』だって『BASS IS MATERNAL』だって、そういうアルバムだったでしょ、同士?このアルバムを聴いて筆者の中で徐々に浮かび上がってきたのは、マッシヴ・アタックのファースト・アルバム『Blue LInes』だった。このアルバム『93 Million Miles』には、『Blue Lines』のような歌もの曲は収められていないが、そんなことを言いたいのではない。1991年にリリースされた『Blue Lines』は、ブリストルという港町が持つ独自のマルチ・カルチュラルな空気と同時に、当時のレイヴの空気を大きく吸い込んだ結果に残されたアルバムだと筆者は考えている。それから20年――当時から様々なスタイルの活動をしてきたマークとスティーヴの邂逅、インターネットの普及により世界中の裏通りの音楽を並列に楽しむことができる“グローカル”な時代、当時のレイヴを思い出させるクロスオーヴァーな盛り上がりを見せるダブステップのシーン――アフリカ・ハイテックが生まれたのは決して偶然ではなく、この時代、2011年だからこそ生まれたのだと強く思う。ファッションや流行は20年周期で戻ってくるという俗説があるが、それもあながち外れてはいない。ただここには、流行やリヴァイヴァルではなく“未来”を示すヴィジョンが音に込められている。そこまでを感じさせてくれる音楽は、そう簡単には生まれないだろう。
■試聴&購入 DISC SHOP ZERO
そうそう、コチラのインタヴューも必読です。ピカピカ閃きます。
■AFRICA HITEC interview - Higher Frequency
↑は最初に発表された曲「TOO LATE」。レゲ味がかっこいいんだけど、正式発売はされていないんですよね~。
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